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| ソンチョウ | シャープ ブンゴウ |
タネダ イットウカ |
ハクナイ ショーゲン |
ドラドラ |

| 「ああ〜 よく寝た。ところでここはどこなんだ。ドアのノブを ひとひねりして『ドラッ!』の一声で飛び出してきたんだがナ〜」
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| 「おや! 砂をかぶって寝ている変な奴がいる。腹が異様に膨らん でいるな。孤島のタヌキかな」
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| 「静観。物音が聞こえる。誰だこっちに向かって歩いてくる奴は。 こんなところで人間に合うとは?」
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| 「Who are you?……… Wer?……… Qui?……… お前は誰だ? 名をなのれ!」
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| 「そんな大声を出すな。オレはジャパニーズだ。ドラドラという者だ。 お前もジャパニーズらしいな。名はなんと言う?」
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| 「放浪の俳人の血液A型を継承するタネダ・イットウカじゃ。 鏡と鏡の間に立って呪文を唱えるとここまでたどり着いたのじゃ」
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| 「そんなことより腹が減った。何か食い物は持ってないか? 仲間になりたいなら挨拶がわりに食い物を寄こせ」
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| 「何にもねえ。おれもハラペコだ。おい! あの森から煙が立って いるのはなんだ」
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| 「そんなこと知るかよ。いや! ひょっとするとひょっこりするかも 知れない。まあ行ってみるか」
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| 「ドラドラ! もっと早く歩けよ。それに忍び足だ。どういう人種が いるかわからないから用心、用心じゃ」
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| 「うるせーなもう。おっ! 焚き火の火が見えた」
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| 「これは食い物にありつけるかも」
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■そして、五人の出会い■ ![]() |
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| 「誰じゃお主たちは? どこからやって来た」
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| 「漂流民さ。オレは飛んできたんだが」
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| 「飛んで。それは文学的に認識するとなかなかSF的だ」
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| 「SFもSMどちらでもいいけど、食い物はないですか」
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| 「我々もこの島に流れ着いたのだよ。海縁べりで偶然出会って、 やとのことで貝を採り、あぶって食っているところなんだ。」
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| 「それは文学的に理解すると、貝食ということでしょうか」
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| 「そういう解釈もある。客人にひとつあさりを食してもらってはど うかな」
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| 「ありがたいです。ドラドラもいただいてはどうか」
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| 「悪いな、(もぐもぐ)もう食っているんだ」
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■ひょうたん島?■ ![]() |
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| 「ところで、この島はひょうたんに似ていると思わなかったかな」
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| 「そこなんだよ、ショーゲンさん。どうも不思議な形をしているなと チャプチャプ筏に乗ってたどり着いた時に思ったよ。歴史文学的に 解釈するとひょうたんは縄文文化の重要なカギなんだ」
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| 「そこじゃ。縄文文化、実は現代に最も必要な時代感覚じゃ。 ひょうたんは縄文人になじみ深いものだった。数々のひょうたん伝説が 残されているんじゃ」
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| 「ここは、ひょうたん島じゃないですかねえ」
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| 「何年も前に、都会のテレビジョンで見たひょうたん島にそっくりだよ」
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| 「ひょうたん、縄文、漂流民、何かミステリアスだ(もぐもぐ)」
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| 「今のところ、この島には5人だけのようじゃ。考え方によっては パラダイスじゃ。これまで暮らしていた国にはない自由がある。 ここでは、何か本当にやりたいことができそうじゃ。 そうは思わんか皆の者」
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| 「昔々、見たひょうたん島の物語は、いろいろな人種や動物、植物が 分け隔てなく共存していたなあ。人間中心主義やヒューマニズムと いう言葉さえなかったようだ」
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| 「つまり、あの時代にすでに21世紀の生存のありかたを宇宙規模 で語っていたわけでしょう」
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| 「そいうことじゃ。この島で出会ったのも何かの縁。今までやりた くて出来なかったことを思う存分やってみようじゃないか」
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| 「それはいい。ぼくはSF的に島から抜けだして写真記事を発信しよう」
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| 「ぼくは占いが得意なので、この島の自然を見直してオリジナルの 占いを開発したいな」
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| 「わたしはやり残したことが山ほどある。前の国で書けなかった 都会人の取材の裏話、う〜んそれに実は文芸評論も」
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| 「それならわたしは、この島を探索して探検記をまとめよう」
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| 「これはなかなか面白くなってきたわい。みんなで知恵と勇気と汗 を出して、我々の独立国をめざそう」
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| 「そうなるととりあえずリーダーを決めることだな」
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| 「まずは引き受けた。しかし任期を設けておきたい。1年じゃ。 それに、最低限の約束事は決めておこう」
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